田中所長と小川研究員が北海道の池沼のプランクトン採集の旅に出ました.
簡単に道中記などを報告します.
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2016年8月6日(土)16時.
昨日,ようやく今回の採集旅行の終点,根室に到着しました.当地では風蓮(ふうれん)湖を見に行きましたが,沿岸が浅いためサンプルの採集は断念しました.風蓮湖の道の駅「スワン44ねむろ」の食堂は15時30分で終了しており,夕食はとれませんでした.周辺に店もなかったため,意を決して「厚岸グルメパーク」まで戻りました.そして,厚岸の小さなイオンで弁当を書い,車中の食事となりました.
さて,今日は7時45分に「厚岸グルメパーク」を出発し,一路東方の然別湖へ向かいました.然別湖では以前Daphnia cristataが見つかっています.D. cristataはノルウェー北東部でよく報告されているミジンコです.湖の深いところのサンプルを採ろうと,貸しボートで少し沖へ出て,40メートルほどネットを下ろし引き上げました(写真).然別湖は標高810メートル,最大深度108メートルの湖です.
然別湖の南には駒止湖という小さな淡水湖がありますが,ここには道路から崖のようなところを降りて行かねばなりませんので,今回は諦め,現在さらに東方の支笏湖,オコタンベ湖へ向かっています.
然別湖は美しい割にさびれた観光地で,人もまばらです.5,6艘のカヌーが湖の風景を楽しんでいるだけです.船上からみる周りの山々は箱庭のようで美しい限りですが,寂しくもあります.ボートは1時間1000円で,田中先生に全部漕いでいただきました.さすが水産学部出身で自由自在です.「水に落ちたら口くっつけて人工呼吸してやるよ」,「所長,そんなことしなくていいです.そのまま死なせてください」というような話をしながら,ボートの残り時間を楽しみました.
追伸.これ以上日焼けするのが嫌なので,窓側の腕にタオルをかけていたら,パーキングエリアで隣に入ってきた車の運転手の年配の女性が同じことをしていました.わかる,わかる,その気持ち!(小川記)