8月29日、暁高校1年8組の生徒様4名が、引率の出海良治先生と共に来学され、電子顕微鏡を使用して生物の観察を行いました。今年度の夏休み期間中の、最後の体験会です。この日の講師は、生物学研究所員であり環境情報学部専任教員である、小川束教授と牧田直子准教授、アシスタントは大川正明課長補佐です。
牧田准教授の指導で、まず4名は観察対象物の確保に屋外に。「虫でも、花の花粉でも、好きなものを選んでください」と言われ、クモ、蛾、蚊、ダンゴムシを捕獲しました。次にこれらを自ら酢酸エチルで処理。牧田准教授から「実験のために命を奪っていることを知ってください。科学では重要なことです」と発言がありました。
続いてこれら4つの対象物の観察方法を習い、準備ができた人から順に観察しました。まず実体顕微鏡を使用してクモを観察。その美しい配色と、強烈な造詣のインパクトに全員から「お~っ」と感嘆の声が挙がりました。その後もそれぞれの観察物を順番に観察し「色がきれい」「目のところが見たい」「孔がいっぱい開いていてすごい」と多くの感想が聞かれました。
電子顕微鏡による観察時の感動は、またひとしおで、「羽みたいなものがついている」「すごくはっきりわかる」と、実に楽しそうに意見を聞かせてくれました。ペアで操作するときも「もっと右を見せてくれ」「胴の付け根が見たい」と全員が積極的に参加。蒸着や電顕の脱気なども自分自身で行いましたが、機器の仕組みにも大変強い関心を示し、次々に質問がありました。「まさか電子顕微鏡が使えるなんて」という嬉しい感想もありました。
この日は、楽しそうな生徒の皆様の笑い声が絶えず、活発な意見交換は一瞬も途切れることがありませんでした。新しい知識を積極的に吸収し、学びへの強い好奇心が伝わってくる体験会でした。引率の出海先生からも「いつもとはまた違う生徒の様子が見られた」というご感想を頂戴し、予定時間を大幅にオーバーしてしまいましたが、大変有意義な時間となりました。
お忙しい時間を割いて参加してくださった皆様と、体験会実現のためにご尽力くださった暁高校の皆様に厚く御礼申し上げると共に、次回のご来学を心からお待ちしております。
【キャンパスで観察物を捕獲】
【観察物を処理】
【まず実体顕微鏡で観察】
【美しいクモの画像】
【蒸着の作業】
【電子顕微鏡に観察物をセット】
【いよいよ電顕で観察です】
【本日の参加者の皆様】