昨年に続いて今年も田中所長と小川研究員が、北海道の池沼にプランクトン採集の旅に出ました.
簡単に道中記などを報告します.
2017年08月20日(日)
早朝寒くて目が覚め,7時30分猿払を出発,一旦南のポン沼へ行ったが近づけず断念.そのかわり,猿払川河口採集する.その後,キモナ沼へ回ったがやはり無理で,このあたりは終了とし,宗谷岬向かう.途中,知志矢橋河口北側で海藻類多種を採集できた.ここではシジミ蝶を採集している二人の年配のマニアに出会った.見せってもらった蝶は(わたしにとってはとても)地味な蝶だったが,田中所長によればそういう人こそ本当のマニアとのこと.「三角紙入れは革製だっただろ?」,「気づきませんでした!」.
宗谷岬先端で採集し,続いて稚内空港南のメグマ沼,声問大沼,ノシャップ岬先端で採集.ノシャップ寒流水族館を見て,「みなとや」でウニいくら丼を食べ,そこで泊まる予定だったが,まだ時間が早く駐車場も混んでいたため,ノシャップ岬日本海側を南下し,抜海港で採集し,17時30分休憩所「こうほねの家」に到着.ここに泊まることにして,しばらく利尻山と,礼文島の上に沈む夕日を眺めた.
声問大沼では小学校1年生が近づいて来て,「おじさん何をしてるの」としつこく聞くので,根負けして「石についたこのヌルヌルを取ってるんだよ」というと,「自分もやってみたい」と言う.ブラシを貸してみると,「うん,うん」と一所懸命歯ブラシで擦り,どうしても自分の用意した石4個はどうしてもやり終えねばならなかった.全部終わって,お母さんのところへ行って「おじさんのお仕事を手伝った」と自慢し,最後に手を振ってくれた.
ノシャップ岬先端では小学生5年生が近づいて来て,「暇なおじさん,何してるの」としつこく聞くので,根負けして「研究してるんだよ」というと,「なんだ,研究者か」と言って,それでも親しげに「暇なおじさん」「暇なおじさん」といろいろ話しかけてくれた.最後に「暇なおじさん,その瓶(サンプル瓶)ちょうだい」と盛んにねだられたが,一人に渡すと,僕も僕もとなって10人ほど皆に渡さなければならなくなるので,「あげないよ」と言って別れた.ごめんね.研究者になってサンプル瓶たくさん買ってね.(小川記)